八代少年ラグビースクール
「どろんこクラブ」創立40周年にあたって

校長 豊暉原 智声
1984年、八代地区のラグビーを熱愛する諸先輩方の尽力により、青少年の健全育成を目標とした八代少年ラグビースクールが開校しました。八代少年ラグビースクールの誓いとして、「忍耐・協同・礼儀」が掲げられています。「我慢強くがんばる・お互い助け合う・お互いを大切にする」ということで、いわゆる「ノーサイドの精神」につながるものでもあります。開校当時からのこの誓いを守り、私たちは、子どもたちがラグビーボールに触れ、ラグビー競技を楽しむことで、健全な心と逞しい体は必ず育つものと信じて指導を続けてまいりました。また、普段は違う学校に通い、年齢も様々な子どもたちが河川敷に集い、縦と横の絆を深めていることも、社会性の育成には少なからず貢献できているものと感じています。
開校から40年。ここまで活動を続けてこられたことは、多くの関係してこられた方々へ感謝すべきことであり誇りでもあります。また、私事ではありますが、開校した年は私がラグビーを始めた年でもあります。スクールとラグビー歴が同じであることは、何か縁を感じさせられます。
私がスクールに関わらせていただいた頃は、人数も充実しており、当時大会等は少なかったものの、熊本スクールとの交流では引けを取らない試合をしていました。しかし練習に行くとスクール生より指導者の方が多い、という時代もありました。そのような波をいくつも乗り越えながら現在に繋がってきました。そんな中、リーグワンで活躍する卒業生がいます。他スポーツで活躍する卒業生もいます。様々な職種で頑張っている卒業生がたくさんいます。「どろんこの精神」で一緒にラグビーを楽しんだスクールの先輩たちを誇りに思いますし、応援していきたいと思います。
35周年を迎えた2019年には、ワールドカップが日本で開催されました。ラグビーの魅力が発信され、ラグビーの知名度アップにとって絶好の好機でした。お陰様で「ラグビーをやってみたい。」というスクール生の数は急増して40名に達し、より一層活気ある活動ができるようになりました。40周年を迎えた今も充実したコーチ陣が揃い、温かい保護者の協力があります。子どもたちは縦と横の繋がりを大切に、楽しみながら活動する姿が見られます。自然と競技力も高まり、試合がある度に子どもたちは見ている私たちに感動をくれています。
吉本九州男先生、湯野圓先生、馬淵睦揮先生に、このように元気に活動する子どもたちの様子を見ていただけないことが残念でなりません。しかし、今後も先生方の意志を引き継ぎ、益々八代少年ラグビー「どろんこクラブ」は発展していくことでしょう。
50年、60年・・・と繋がっていくことを願っております。